療養生活を助けてくれる諸制度② 傷病手当金/障害年金

少し間が空いてしまいましたが、「療養生活を助けてくれる諸制度」第二弾として傷病手当金と障害年金について、私の経験に基づいてどんな制度なのか・手続きは?といった事柄について書いて行きます。悪性リンパ腫の治療には比較的時間がかかります。特に再発の場合は入院治療が多くなります。また、私の場合CAR-T治療後に退院したあとも血球が上がらず中々元の生活に戻れない期間が続きましたが、傷害手当金と障害年金に助けてもらえました。

療養生活を助けてくれる諸制度早見表(再掲)

前記事療養生活を助けてくれる諸制度① – CAR-Tで悪性リンパ腫寛解 (positive-enma.com)で掲げた早見表を再掲します。

前記事では上の早見表の内、高額療養費制度を中心に書きました。今回は傷病手当金と障害年金についてです。障害年金について、私も当初は「障がい者手帳を持っている人が対象の制度だろう」と勘違いをしており自分には関係の無い制度だと思っておりました。が、障害年金認定基準を調べてみたら自分の血液の状態が該当している事に気付きました。申請手続きはややこしかったですが、結果障害年金の支給を受ける事が出来ました。

傷病手当金

これはご存知の方が多いでしょう。念のため簡単に言うと、病気やケガの為に会社を休み事業主から十分な報酬が受けられない場合に健康保険組合から支給される制度です。さらっと”健康保険組合”としてしまいましたが、傷病手当金制度があるのは、①中小企業等の従業員が加入数する「全国健康保険協会(協会けんぽ)」②大企業などの従業員が加入する「組合管掌健康保険(組合健保)」③公務員などが加入する「共済組合」④大型漁船などの乗組員の為の「船員保険」の4つで、国民健康保険(国保)にはこの制度はありません(新型コロナで職を失った人への手当はある様です)。

傷病手当金が受けられるとき

  • 病気・ケガのために療養中である
  • 病気・ケガのために仕事につけない
  • 4日以上連続して会社を休んでいる
  • 給料をもらえない

この4つ全て該当する場合、仕事を休み無給となって4日目から傷病手当金が支給されます

支給される金額

感覚的には月給の6~7掛けです。例によって標準報酬月額って何?となりますよね。諸手当を含んだ月給と賞与を12で割ったものですが、月給は区切りの良い幅で区分され、賞与は上限が設定されているので、報酬・賞与の高い人ほど掛け目が低くなる感じかと思われます。

標準報酬月額についての協会けんぽの説明サイト:標準報酬月額・標準賞与額とは? | こんな時に健保 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp) なんですが、これを見ても分かりづらい。給与明細から標準報酬月額の区分を調べる方法:別記事の最後の方にありますので参考にしてみて下さいCAR-T治療費 ざっとこんな感じ – CAR-Tで悪性リンパ腫寛解 (positive-enma.com) 

1日当りの金額:支給開始日以前の12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日x(2/3)

申請手続き

加入している健康保険組合より申請書を貰い、診断書(初回だけ)、療養を担当した医師の意見欄(申請書の一部)を医療機関に作成してもらい、必要事項を記載した申請書と一緒に提出するだけです。最初の申請が終われば、次回からは毎月”医師の意見欄”を取り付けて申請をするという事の繰り返しになります。

気を付ける事

  • 傷病手当金支給期間は最長18カ月
  • 受給中に退職しても継続して受給できるが、退職日に”出勤”すると以後貰えなくなるーー勤務できず給料が払われないので受給している手当金なので、出勤=働けるという事になり支給停止となる。受給資格が無い状態で退職すると、例え健康保険を任意継続していても傷病手当金の支給は受けられないので、例え挨拶に行っても出勤とならない様に注意が必要(まあ、会社の人事総務の人が注意喚起等配慮してくれるとは思いますが)
  • 健康保険の任意継続をしていても、退職後に就労不能状態になっても傷病手当金の対象とはならない(退職時に支給対象の状態であれば受給できる―申請必要)
  • 障害年金や老齢年金との重複受給はできず、金額により減額もしくは支給停止になる

傷病手当制度の説明サイト(協会けんぽ)傷病手当金について | よくあるご質問 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp)

障害年金 - 血液・造血器疾患も対象

障がい者手帳の交付を受けた障がい者でなくても「障害年金認定基準」に該当すれば現役でも就労中でも障害年金の支給を受けることができます!! 先にも書きました通り、家人から”障害年金という制度もあるらしいから調べてみたら?”と言われた時は”俺、障がい者じゃないので対象外だろう”と返事をしました。が、”そもそもどんな制度なのだろうか?”と思って調べてみたところ自分の血液の状態が認定基準に該当していると思われ、年金事務所に相談に行ったところ「認定結果の保証はできないが、認定基準に該当していると思われるので申請してみてはどうでしょうか?」となり、その後に障害2級の判定を受け年金の支給を受けました。ちょうど傷病手当金の支給期限(18か月)が迫っていた時期だったので、大いに助かりました。

制度 

簡単に言うと、”病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取る事が出来る年金”です。原因となった病気やケガで初めて医師または歯科医師(医師等)の診療を受けた時に国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。・・これだけだと別々の年金の様に思われますが、老齢年金と同様2階建てになっていて、国民年金が1階・厚生年金が2階になっています。

日本年金機構 令和2年度版 障害年金ガイド より筆者抜粋作成

見れば見るほど分からない説明かと思いますが、年金事務所に行けば加入期間や標準報酬月額・標準賞与額など、全て教えてくれます(印刷して手渡ししてくれます)。

受給要件

自分が受給対象かどうか?これが一番重要なポイントですね。で、これもややこしいので極力分かり易く説明します。国民年金と厚生年金では受給要件が少し違うのですが、よりシンプルな障害厚生年金の受給要件を下記します。

  • 厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やケガの初診日があること
  • 障害の状態が、障害認定日(初診日から1年6か月を過ぎた日)に障害等級表に定める1級から3級のいずれかに該当していること。※障害認定日に障害の状態が軽くても、その後重くなった時は障害厚生年金を受け取る事が出来る場合があります「事後重症による請求」→私の場合はこれでした
  • 保険料の納付要件を満たしていること・・未納が無ければ問題ありません

※ 障害認定基準

ここでは私が該当した「血液・造血器疾患による障害」に関して書きます。全体像および詳細は日本年金機構のHPを参照ください 国民年金・厚生年金保険 障害認定基準|日本年金機構 (nenkin.go.jp)

障害認定基準は障害の場所・事由等で19に大別されています。悪性リンパ腫は「第14節 血液・造血器疾患による障害」の中の「認定要領ウ 白血球系・造血器腫瘍疾患(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)」に含まれています。大前提として日常生活や労働に支障がありその軽重度合い(認定基準/一般状態区分)と、支障の原因となっている身体の状況(易感染症であるとか、輸血が頻繁に必要とか、血液の状態(ヘモグロビン・血小板等))から判断されます。血球数など血液検査の結果から判断できる要素もあれば、医師の判断に因る要素もあり患者一人で判断はできませんが、該当となりそうかはおおよそ見当が付きます。

認定基準・認定要領を順を追って説明していくと膨大な分量が必要となるので、CAR-Tや移植を受けた患者さんが該当しそうな血液の状態について表で示します。

日本年金機構 障害年金認定基準第14節/血液・造血器疾患による障害 より筆者作成 

血液の状態が上記の表のいずれかに該当していて、易感染状態であったり、輸血が必要であったり、継続的な治療が必要であったりすると認定基準に該当している可能性が高いと思われます。筆者はCAR-T治療後しばらくⅠ乃至Ⅱの状態が続いており医師の他の所見含めて申請した結果、認定基準2級とのお達しを受けました。

日本年金機構のHPからも辿れますが「血液・造血器疾患による障害」の詳細についてはリンクを参照ください  3-1-14.pdf (nenkin.go.jp)

実際の申請手続きは大変ややこしかったです。とてもこの続きでは説明しきれないと思いますので、続編に纏めようと思います。

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