最初に悪性リンパ腫の診断を受けた時もショックだったが、再発診断の時はより大きな衝撃を受けた。再発=抗がん剤が効かない?だとすると、あとどれだけ生きられる?と様々な不安がよぎった。寛解率や生存率等、医師の話だけでなく何か参考になる情報は無いかと探し回った。同病の皆さん・ご家族も同じだと思う。そこで、引用・抜粋・転載可能な資料と主治医から聞いた話などを総合して再発・難治性DLBCL(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)患者数等をざっくり推量してみた。
悪性リンパ腫の患者数
ある年に新たに悪性リンパ腫の診断を受けた人の数については、政府の統計がある。今月公表された2018年を含む3年間の全てのがん(上皮がんを除く)と悪性リンパ腫の男女別推移は以下の通り 出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)全国がん登録を基に筆者作成
| 全部位 | 悪性 | リンパ腫 | |||||
| 男性 | 女性 | 合計 | 男性 | 女性 | 総数 | 割合 | |
| 2016 | 566,574 | 428,499 | 995,131 | 18,295 | 15,645 | 34,240 | 3.4% |
| 2017 | 558,869 | 418,510 | 977,393 | 18,522 | 16,046 | 34,571 | 3.5% |
| 2018 | 558,874 | 421,964 | 980,856 | 19,106 | 16,670 | 35,782 | 3.6% |
僅か3年度の数値なので確度の問題はあろうが、全部位のがん罹患者数が横這い傾向なのに対し、悪性リンパ腫罹患者は漸増傾向である。総人口の減少継続と少子高齢化の進行という2つの大きな流れがあり罹患者数の推移をどう評価するのか良くわからないが、同じ全国がん登録の資料より同じ年度の10万人当たりの罹患者数、及び、2018年の年齢層別罹患者数を纏めてみた。出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)全国がん登録を基に筆者作成
| 全部位 | 悪性 | リンパ腫 | ||||
| 男性 | 女性 | 合計 | 男性 | 女性 | 総数 | |
| 2016 | 917.3 | 657.5 | 784.0 | 29.6 | 24.5 | 27.0 |
| 2017 | 906.4 | 643.4 | 771.4 | 30.0 | 24.7 | 27.3 |
| 2018 | 908.3 | 650.1 | 775.7 | 31.1 | 25.7 | 28.3 |
| 全年齢 | 50-59 | 60-69 | 70-79 | 80-89 | |
| 男性 | 19,106 | 1,915 | 4,417 | 6,077 | 4,327 |
| 100% | 10% | 23% | 32% | 23% | |
| 女性 | 16,670 | 1,577 | 3,478 | 4,984 | 4,196 |
| 100% | 9% | 21% | 30% | 25% |
人口10万人当たりの罹患者数の推移は、罹患者数そのものの推移と同じ傾向。悪性リンパ腫罹患者の年齢別構成を見ると、男性も女性も60歳代で罹患者が大幅に増え70歳代が最多となり80歳代も多い。60歳代以降の年代が男女共に全体の75%超を占めている。
悪性リンパ腫 5年相対生存率
毎年の罹患者数が4万人弱で、全体のがんに占める割合が4%弱程度、60代以降に多く70代が最も罹患するという事は分かった。他の全てのがん患者同様に治療がどの程度効くのか?端的に言って治る割合はどの程度なのか?というのは誰もが気になるところ。もちろん、がんのステージや罹患者の年齢、全身状態や遺伝子異常の有無等、治療効果に影響のある予後因子は人それぞれではあるが、筆者が主治医に言われた”悪性リンパ腫の良いところはステージⅣでも完治するくらい抗がん剤の効きがかなり良いということ”が、だいたいそういう事らしいという資料を国立がん研究センターのサイトでみつけたので以下に掲載する。出典:国立がん研究センター がん情報サービス 最新がん登録 最新がん統計:[国立がん研究センター がん登録・統計] (ganjoho.jp)
5年相対生存率については、出典の説明をそのまま引用する ”あるがんと診断された場合に、治療でどのくらい生命を救えるかを示す指標。あるがんと診断された人のうち5年後に生存している人の割合が、日本人全体*で5年後に生存している人の割合に比べてどのくらい低いかで表します。100%に近いほど治療で生命を救えるがん、0%に近いほど治療で生命を救い難いがんであることを意味します。”
* 正確には、性別、生まれた年、および年齢の分布を同じくする日本人集団


男女ともに比較的治療効果の高いがんであるという事が確認できて、同病の皆さんも闘志が更に湧いてくるならば、幸いである。
DLBCL患者数 及び再発・難治性患者数の推量
日本ではホジキンリンパ腫が約10%、非ホジキンリンパ腫が約90%という事で、これは様々なサイトや本にも書いてある。非ホジキンリンパ腫の30~40%がDLBCLという記載が多いので、悪性リンパ腫全体の1/3がDLBCLと考えて良いであろう。ここから先は主に主治医から聞いた事を基にした筆者の推量である。初発の標準治療で治る割合とか、再発患者の自家移植適応割合、自家移植後の再発割合等患者・家族が知りたい情報がかなり細かく書いてある資料もインターネットで検索すると出てくるのだが、情報の所有者に確認したところお役所向けの情報であったり、その情報を掲載している公的機関も医療関係者向け情報であり一般向けではない等々の理由で、引用・抜粋はおろかリンクを貼る事も不可ということなので、飽くまで上述の通り筆者の推量であり「まあ、だいたいこんな感じだろう」程度に受け取って頂きたい。患者・家族が知り得る情報が少ないと思うので、ざっくりとした参考と思って頂ければ幸甚。
- 毎年のDLBCL罹患者数:36,000人x33%=11,880人
- 初発標準治療で全治する割合60%=7,128 化学療法不適・再発する割合40%=4,752
- 再発・難治性患者の自家移植適応割合50%、自家移植後に再発する割合25%=1,188(A)
- 再発・難治性患者の自家移植不適割合50%=4,752×0.5=2,376(B)
- 初発+再発治療で全治する人=全体11,880人の内7,128+1,188=8,316(70%)
- 初発+再発治療に適応しない(難治性)及び再発する患者=(A)+(B)=3,564(30%)
という事で、ある年DLBCLと診断された患者の70%は完治するが、30%は次の治療を待つことになる、完治する70%のうち初発治療で治る人が大半(60%)であり、再発・難治性患者が多剤併用大量化学療法+自己造血幹細胞移植(自家移植)で完治するのは全体の10%程度となる。逆に言うと初発治療が奏功しなかった、及び再発した患者(全体の40%)の75%は自家移植ができないか・自家移植後に再発するとなり、難治性であること、または、再発が確認された時点で必死になって自分に合いそうな治療法を探し求める必要がある、と筆者は考えている。
改めて本稿の出典:全国がん登録 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口 (e-stat.go.jp) 最新がん統計:[国立がん研究センター がん登録・統計] (ganjoho.jp)
筆者の再発診断は初発治療後1年を少し過ぎた所であったが、自認した体の異常を再発と思わなかった為に時間を浪費した経緯があり、実質的には1年以内の再発であった。その際主治医から聞いたのは”1年以内の再発患者が自家移植で完治する割合は10%→90%は完治しない”というショッキングなものであった。それだけに自家移植の次の治療法を調べ、それに賭けた次第。その辺りの詳細は悪性リンパ腫(DLBCL)再発? – CAR-Tで悪性リンパ腫寛解 (positive-enma.com) セカンドオピニオン1 – CAR-Tで悪性リンパ腫寛解 (positive-enma.com) セカンドオピニオン3ー転院することに – CAR-Tで悪性リンパ腫寛解 (positive-enma.com) 等を参照ください。このブログの最初の頃の記事は、どれもみな短文なので(笑)、サクサク読めると思います。通しで読んで頂ければ一人の再発・難治性患者が治療法を調べ・いかに判断したかがわかっていただけると思います。










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