前記事 CAR-T療法-がん消滅 – CAR-Tで悪性リンパ腫寛解 (positive-enma.com)の通りCAR-T療法を受けて寛解(がんが消滅)した。2020年8月時点、日本の保険適用で受けられたCAR-Tはノバルティスファーマのキムリア®のみ。主治医から副作用について資料に基づき事前説明を受けた。
以下は頂戴した資料の抜粋引用。[再発又は難治性のDLBCL(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)を対象にした国際共同臨床試験で89%に副作用が認められました。主な副作用はサイトカイン放出症候群(CRS)(58%)、発熱(25%)、低血圧(21%)等でした。注意すべき副作用として、CRS,神経系事象、血球減少、低ガンマグロブリン血症、感染症、腫瘍崩壊症候群など、重篤になると命にかかかわる副作用が報告されています]
抜粋引用続き[CRS:キムリア®の治療によって、CAR-T細胞や他の免疫細胞の働きが活発になると、サイトカインと呼ばれる炎症物質が放出されます。サイトカインの放出をきっかけに、リンパ腫細胞への攻撃が強まりますが、過剰に放出されると全身のさまざまな部位で非常に強い炎症反応が起こり、それをサイトカイン放出症候群と呼びます。キムリア®投与後、数時間~数日以内に現れることが多く、主な症状は、発熱、倦怠感、食欲不振、悪寒、筋肉痛、関節炎、悪心、嘔吐、下痢、発汗,発疹、頭痛、低血圧、けいれん、意識障害、呼吸困難や息切れ。]抜粋引用終了
主治医の説明を思い起こすと、CAR-Tに働いてもらうにはサイトカイン放出が重要、副作用が重篤な場合はICUにて対応するがこれ迄(後刻の情報を加味すると、以前に治療を受けた5人の例)そのような事態は起きていない、との事だった。

実際に起きたこと
失神:CAR-T輸注4日後、突然失神した。トイレに行こうと思ってベッドから起きて、歩き出したところで意識を失った。原因は分からなかった。輸注後体調に変化は無く、何ら思い当たる事も無かった。当時自家移植用の無菌病室(個室)に居たが、失神を契機にHCU(ハイケアユニット:高度治療室)の病室に移動となった。本来ICUにて治療すべきところ、たまたま新型コロナ陽性者との接触疑い(濃厚接触者ではないものの)あり、隔離目的で空いているHCUの個室となった由。幸い陰性だったが、その当時のB病院のプロトコルで14日後のPCR検査陰性を受けて、元の病室に戻る迄2週間HCUに隔離となった。
血球減少:重篤な副作用の発生に備えCAR-T輸注後3~4週間は入院にて経過を見る、との説明をうけていたが、失神以外は特段の副作用は起こらず3週間後に退院となった。その後は週2日、週1日、隔週、月1日と経過観察の間隔は空いていった。発熱やだるさ等、身体の不調は全く起きなかったが血球の減少は長引いた。9カ月たった現在も白血球を除き未だ正常下限値に到達していない。白血球、血色素量(赤血球)、血小板の推移を表およびグラフで示す。
| 白血球 | 実測値 | 下限 | 上限 |
| 2020/8/31 | 1.3 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/9/7 | 3.8 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/9/14 | 3.9 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/9/21 | 4.4 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/10/2 | 4.1 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/10/9 | 1.8 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/10/20 | 1.7 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/11/5 | 1.7 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/11/12 | 2.8 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/11/19 | 3.0 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/11/26 | 3.8 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/12/10 | 3.1 | 3.3 | 8.6 |
| 2020/12/24 | 2.9 | 3.3 | 8.6 |
| 2021/1/14 | 3.0 | 3.3 | 8.6 |
| 2021/2/18 | 3.9 | 3.3 | 8.6 |
| 2021/3/25 | 5.4 | 3.3 | 8.6 |
| 2021/4/25 | 6.3 | 3.3 | 8.6 |
| 2021/5/20 | 6.3 | 3.3 | 8.6 |

| 血色素量 | 実測値 | 下限 | 上限 |
| 2020/8/31 | 7.4 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/9/7 | 8.8 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/9/14 | 8.9 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/9/21 | 8.4 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/10/2 | 8.5 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/10/9 | 7.8 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/10/20 | 8.2 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/11/5 | 6.4 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/11/12 | 6.6 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/11/19 | 6.8 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/11/26 | 7.0 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/12/10 | 7.7 | 13.7 | 16.8 |
| 2020/12/24 | 9.0 | 13.7 | 16.8 |
| 2021/1/14 | 10.6 | 13.7 | 16.8 |
| 2021/2/18 | 11.8 | 13.7 | 16.8 |
| 2021/3/25 | 12.3 | 13.7 | 16.8 |
| 2021/4/25 | 11.4 | 13.7 | 16.8 |
| 2021/5/20 | 12.3 | 13.7 | 16.8 |

| 血小板 | 実測値 | 下限 | 上限 |
| 2020/8/31 | 10.0 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/9/7 | 10.6 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/9/14 | 14.0 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/9/21 | 7.1 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/10/2 | 2.3 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/10/9 | 2.2 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/10/20 | 2.3 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/11/5 | 2.9 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/11/12 | 5.0 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/11/19 | 4.1 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/11/26 | 5.4 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/12/10 | 6.2 | 15.8 | 34.8 |
| 2020/12/24 | 8.8 | 15.8 | 34.8 |
| 2021/1/14 | 10.8 | 15.8 | 34.8 |
| 2021/2/18 | 12.3 | 15.8 | 34.8 |
| 2021/3/25 | 15.5 | 15.8 | 34.8 |
| 2021/4/25 | 13.5 | 15.8 | 34.8 |
| 2021/5/20 | 13.1 | 15.8 | 34.8 |

白血球は比較的早く昨年内に正常値に戻ったが、血色素量と血小板は最近ようやく下限に近付いてきたところ。グラフの中で赤い楕円で囲ったところは、それぞれの血球の果たす働きがかなり弱まっていてとても用心しなければならない時期だった。白血球だと抵抗力が弱く、血色素量だと身体中に酸素を送る力が弱く、血小板だと出血が止まらない・・となる。実際、血色素量が8を切っている頃は、ゆっくりしか歩けず上り坂がキツかった。インフルエンザの予防接種も受けていない、新型コロナウィルスが猛威を振るっていたので、とにかく通院以外は出歩かない。ケガで出血したら止まらないので、転ばない様に・・・・病人なので仕方がないが、用心用心の毎日だった。
免疫グロブリンG(IgG):血球減少同様に低または無ガンマグロブリン血症が、キムリア®の副作用として、頂戴した資料に記載されていた。キムリア®の治療後に、免疫グロブリンという免疫にかかわるたんぱく質がうまく作れなくなることがあるとのこと。上記の血球の様に毎回の血液検査で調べるものでは無いらしく、実測値の数が少ないが以下の推移。
| IgG値推移 | 実測値 | 上限 | 下限 |
| 2019/10/19 | 1076 | 1747 | 861 |
| 2019/10/29 | 1110 | 1747 | 861 |
| 2019/11/1 | 1175 | 1747 | 861 |
| 2020/2/13 | 719 | 1747 | 861 |
| 2020/5/19 | 421 | 1747 | 861 |
| 2020/8/18 | 552 | 1747 | 861 |
| 2020/9/11 | 424 | 1747 | 861 |
| 2020/10/9 | 465 | 1747 | 861 |
| 2020/11/5 | 384 | 1747 | 861 |
| 2020/12/10 | 349 | 1747 | 861 |
| 2021/1/14 | 316 | 1747 | 861 |
| 2021/2/18 | 290 | 1747 | 861 |
| 2021/3/25 | 268 | 1747 | 861 |
| 2021/4/25 | 338 | 1747 | 861 |
| 2021/5/20 | 406 | 1747 | 861 |

CAR-T輸注後は低空飛行の値しかないので、DLBCL再発後の血液検査でIgG値が分かるものを掲げた。再発後最初の抗がん剤治療(R-ESHAP)前は正常、抗がん剤によって下限を割り込み、自家移植後には400近くに落ちている。CAR-T輸注2か月後辺りから400を割り込み200台迄下がり、本年3月と4月の通院日には献血ポリグロビン輸血を受けた。直近5月に400台を回復し輸血をしなかったが、今後自力で回復するのかは未だ分からない。IgG値が低いのはCAR-T細胞が元気な証拠でもあるそうだ。嬉しくもある一方、免疫グロブリンが少ないとウィルスや細菌、真菌等の病原体に感染しやすくなるので、用心が必要になる。
外部情報:キムリア®の副作用(日経メディカル)キムリア点滴静注の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典 (nikkeibp.co.jp) ノバルティスファーマ社のサイトには当然キムリア®の副作用に関する説明があるのですが、最初にキムリア®の患者またはその家族か?という質問のページが出るので、それから先に進むかどうかのご判断はおまかせします。【公式】キムリア点滴静注治療の情報サイト『キムリア.jp』|ノバルティス ファーマ (kymriah.jp)
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