2回目のR-DeVIC*終了翌日の2020年7月6日にCAR-T細胞製造用のリンパ球を採取。採取方法は自家移植*用に末梢血造血幹細胞を採取した時と同じアフェレーシス。自分の血液が機械を通る間に目的のリンパ球をバック内に採取、他の血液成分は体内に戻される仕組み。DeVIC療法用に首の辺りの内頸静脈にカテーテルが入っていたので、これを使って採血・返血。
一回のアフェレーシスで充分な量のリンパ球が採取できなかった場合、翌日以降に再度採取するとの事であったが、当日夕刻担当医より十分な量が取れた、との良い知らせがあった。採取されたリンパ球は冷凍され飛行機で米国にあるノバルティスファーマ社の工場に送られる。そこで、リンパ球の中のT細胞を素にがん細胞への攻撃力を高めたCAR-T細胞を製造、B病院に送り返され治療に使うという仕組み。リンパ球の採取からCAR-T細胞が届けられる迄最短で5~6週間かかるとの話だった。
3回目のR-DeVIC終了・数日間自宅で過ごした後、いよいよCAR-T療法を受けるべく8月17日に入院した。CAR-T細胞輸注(点滴で体内に入れる)日は当初8月24日の予定だったが、米国工場からの到着が想定より若干遅れたためX-dayは8月31日と決まった。CAR-T療法レジメンは下記の通り。
| Aug/17 | 24 | 25 | 26 | 31 | Sep/1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 23 | ||
| 輸注日=0 | -14 | -7 | -6 | -5 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 23 | |
| フルダラ | 抗がん剤 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||
| エンドキサン | 抗がん剤 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||
| メスナ | 予防薬 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||
| CAR-T細胞輸注 | 〇 | |||||||||||
| 心電図モニター | △ | △ | △ | △ | ||||||||
| SpO2モニター | △ | △ | △ | △ | △ | △ |
メスナはエンドキサンによる出血性膀胱炎の予防薬。SpO2は血中酸素飽和濃度測定―新型コロナですっかりお馴染みになったパルスオキシメーターを6日間連続で装着した。点滴以外にも4種類の薬を服用した。
| レボフロキサシン | 抗菌薬 |
| フルコナゾール | 抗真菌薬 |
| アシクロビル | 抗ウィルス薬 |
| サムチレール | ニューモシスチス肺炎予防薬 |
サムチレールは入院当日(CAR-T輸注前17日)から、その他の薬は輸注10日前から服用を開始。9月23日退院後も継続服用であった。
CAR-T療法については別記事に詳しく書く予定だが、本来であれば体の中で生まれるがん細胞を白血球(T細胞)が攻撃してくれるのだが、何らかの理由でがんを攻撃する力が弱まったり・がんを見つけられなかったりするとがんが増殖してしまう。同じ”がん”でもタイプ毎に特徴があるそうでDLBCL (びまん性大細胞型B細胞性リンパ種)の場合、がん細胞の表面にCD19と呼ばれる分子があり、それを標的としてがんを攻撃してくれるのがCAR-T細胞という事だと理解している。
自家移植2か月後の5月に再々発となってから、R-DeVIC療法3コースを受けた。すっかり抗がん剤への対抗力が出来てしまったようで、右下肢皮膚にできたDLBCLの腫瘤は減衰するどころか、緩慢に増殖していった。R-DeVIC3回目が終了したのが7月末あたりだったので、CAR-T輸注迄約1ヵ月の期間があった。リンパ球採取からCAR-T輸注迄の約6週の期間中、”がんをうまくコントロールできるかどうかが最大の鍵”と主治医から聞いていたので、がんの増殖ペースが上がらないことをひたすら祈った。
CAR-T輸注自体は首の辺りのカテーテルを使っての点滴で15分内外であっさりと終わってしまう。これまでの抗がん剤の点滴とは比べると、拍子抜けするくらいのあっさりさだ。この時点で右下肢皮膚にできていたがんは複数個所で丸く盛り上がった腫瘤となっていたり、薄く広く赤黒くなっていたりした。それから毎日皮膚の状態をチェックした。7日目あたりには腫瘤のふくらみがしぼみ始めていることや、赤黒くなっていた部分の色が減衰し始めたことに気づいた。それからは毎日少しづつがんが撃退されていった感じで、14日目あたりには腫瘤のふくらみが殆どなくなり、赤黒かった皮膚の部分もごくごく薄い色に変わっていた。自家移植迄と違って、今回は抗がん剤が効かなかった経緯なので、”CAR-Tが効いていると考えて間違いはないだろう”との主治医の見立てに、大きく首を縦にふった。輸注から23日後の9月23日に退院したのだが、その時点ではがんが消滅していた!
2度の再発を経験している身なので手放しで喜んでいられないが、抗がん剤とは違う治療法が効いたことは確かであり、CAR-T療法を視野に入れて転院を決断したのは大正解であったと思った次第。
*R-DeVIC療法については別記事参照くださいR-DeVIC療法 – CAR-Tで悪性リンパ腫寛解 (positive-enma.com) *自家移植についてはこの記事を参照ください自家移植 – CAR-Tで悪性リンパ腫寛解 (positive-enma.com) 抗がん剤フルダラの説明フルダラ(フルダラビンリン) | がん情報サイト「オンコロ」 (oncolo.jp) 抗がん剤エンドキサンの説明 注射用エンドキサン500mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典 (nikkeibp.co.jp)











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